今月は「ユダヤの法則」について一言。
正方形に内接する円があるとします。その上で
【円の面積】と【円の外側の面積(正方形の面積ー円の面積)】の比を求めてみます。
下の図の場合(この図しかなかったので)
円の面積は πX(10X10)=314
正方形の面積は 20X20=400
正方形の面積ー円の面積は 400−314=86
【円の面積】:【円の外側の面積】=(314):(86)=(78.5):(21.5)≒78:22
この比【78:22】が【ユダヤの法則】と言われ、諸々のいわゆる黄金比率なんだそうです。
・ 地球の海の割合は78%に対して陸地が22%である。
・ 人間の体は、水分78%、その他22%である。
・ 空気中の成分は、窒素約78%、酸素・二酸化炭素等その他の気体が22%である。
・ 肺呼吸と皮膚呼吸の割合は78対22である。
・ 腸内の善玉菌が78%に対して、悪玉菌が22%が理想的である。
・ コカコーラのビンは、縦と横の比率が78対22である。
などなど。
この比をさらに簡略化して【80:20の法則】として使われていたりもします。
一般社会では
・ 100人集まれば、20人が【賢くて】80人が【そうでもない】人たちである。
・ 逆に100人集まれば、20人が【愚かで】80人が【そうでもない】人たちである。
・ 世の中の【お金持ち】と【そうでもない】人の比率は20:80である。
・ 逆に【貧しい】人と【そうでもない】人の比率は20:80である。
会社などでも
・ 営業マンの20%の人が80%の売上を上げる。
・ 管理職と一般社員の割合は20:80である。
世論調査でも
・ 【自分の意見を持って答える】人と【そうでもない】人の割合は20:80である。
・ 【応分の税金は必要】という人と【税金払うのはいや】という人の割合は20:80である。
ここで軽減税率の話に持って行きます。(やっぱり。)
「軽減税率を設けてほしいですか?」
と問うと80%の人が「設けてほしい」と言い、20%の人が「税と社会保障の一体改革なのだ
から軽減税率は設けるべきではない」と言います。
「税金は少ない方がいい」という近視眼的な人がほとんどだということです。
「大衆に迎合した政治は国家を破たんさせる。」
と言いますが、今回の軽減税率の話はまさに大衆に迎合した政策でしかありません。
「先の衆議院選でおいしいことを言い、今度の参議院選挙でもまた・・・。」
選挙の「にんじん」としての政策として決まったようなもので、財源の話は参議院選挙が終わ
ってから議論するということですから、何をかいわんやです。
「税と社会保障の一体改革」や「財政再建」の方向性はどうなってしまったんでしょう。
社会保障費が削られるかもしれませんし、いずれ軽減税率以上の国民負担をすることに
なってしまうかもしれませんから、目先の2%だけに飛びついたらいずれ「大やけど」します。
「痛税感を無くすために」ということで加工食品にまで対象を増やしたそうですが、税率を2種
類にするから、いつも思い出して痛税感を感じてしまうのです。
差が2%しか差がないのに。(2%しか差がないのになぜこだわるのか・・・ここが一番大事)
税率がみないっしょだったら痛税感なんて感じません。
2014年の4月に税率が5%から8%になったばかりですが、今どき痛税感を持っている人
なんていないでしょう。
もう税率が上がったことすら忘れてしまっています。
80%の国民は皆、3歩歩けば忘れてしまうんです。
「低所得者対策のために軽減税率」ということも言われますが、低所得者対策になっていると
も思えません。
【ユダヤの法則】から言えば、「20%の人が80%の軽減税率品を購入する」ことになってし
まうので、低所得者はそれほど恩恵を受けないことになってしまいます。
約1兆円が軽減税率分だそうですが、ということは20%の高所得者の人たちが(80%の)
8,000億円の恩恵を受けることになってしまいます。
これでは「低所得者対策」じゃなくて「高所得者対策」です。
もともと消費税アップ分のうち、4,000億円は(本当の)低所得者対策として用意されていた
そうですが、軽減税率用の財源として使われてしまうようですから、(本当の)低所得者には行
きわたりません。
同じく財源補てんの一環として、子育て給付金も廃止されるようです。
まったく本末転倒としか思えません。
「公明党の」、「公明党による」、「公明党のための」軽減税率。
次の参議院選挙ですが・・・。
「大衆のために闘った?」公明党はさぞかし支持されることでしょうねー。
選挙を有利にするためだけの政策しか考えない政党や政治家には困ったものです。
「客寄せパンダ」として「タレント候補」を使うのも問題です。
早くも「澤穂希」さんに白羽の矢が立っているとの記事もあります
もっとも、それに乗っかる国民にも問題があります。
そうした流されやすい国民が全体の80%を占めるという、悲観的な【ユダヤの法則】。
国家が破たんしないことをひたすら祈るしかありません。(もう神頼みです。)
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